16番:ストレートプレイ
トーマの心臓
2001年1月14日 /  新宿シアターサンモール / スタジオライフ

■感想

今年はカレンダーのせいか、正月明けもなんとなく、ゆっくり、のんびりムードという感じですね。
そんな中、ちょっと時間もあったので、ずっと気になっていた「トーマの心臓」観てきました。 これは、12月の掲示板#166で、ひまわりさんがすすめてくださっている舞台ですが 案の定、追加公演を行うほどの盛況ぶり。おまけに私が観劇した回はBSのカメラも 入っていました。いつかテレビでも放映があるんじゃないでしょうか。 私も当日券の補助席でやっと入場・・でも、「一番前」という思いがけない席で見ることが できました。

こんなに盛況にもかかわらず、問い合わせの電話の女性は空席の状況を丁寧に教えて くださったし、劇場のスタッフの方も「なんとか全員の方に観て欲しい」と懸命に誘導、 最後には「皆さまのご協力のおかげでいらっしゃったお客様全員に入っていただくことが できました〜」なんていうアナウンスまであり、私にはそれもうれしかったです。
芝居の内容もさることながら、こーいう接客態度もやっぱり大事だよ!と思う今日この頃。

さて、お芝居の方ですが、萩尾望都さんの少女漫画「トーマの心臓」を舞台化したものです。 原作、お読みになった方もいらっしゃるのでは?
この「スタジオライフ」という劇団がお耽美系の男性劇団であることに加え、名作といわれている この漫画がどう舞台化されるのか・・という部分でダブルで注目度の高い作品だったようです。

「死をもって愛する人の病んだ心を救う」という究極の愛の形が、ドイツのギムナジウムの 少年たちの世界を通して描かれます。 これ、普通の男女で描くと、とかく俗っぽくなるのでしょうが、「少年同志の愛」として描く ことで、却ってそのストイックさが保たれるような気がしました。

「ベルばら」もしかりですが、原作のファンにとっては、原作のイメージが舞台化で壊されるのって 許しがたいのでしょうね。1幕が終わった時点でも「ちょっと違う・・・」という声も客席から ちらほら。
まぁ生身の男性の舞台で少女漫画の見てくれを再現するのは無理があるのでは・・とは思います。 「見てくれ」だけでいえば、宝塚でやる方がより美しいかもしれない。
ただ、この作品が描いている、少年同志のストイックな愛の「世界」は、やはり男性が演じた方が よりリアルに伝わるように、私には思えます。

・・なんかこうして書くと、ホモの世界っぽいですね(^^;)。 でも、描かれているのは極めて高次元の愛の世界。こういう描き方もあるのね〜と、またまた カルチャーショックな私です。 ひまわりさんも書いてらっしゃいますが、シンプルな舞台装置いいですね。あと、アヴェ・マリア等 宗教曲を織り込み、透明感のある音楽もいいです。

思い立っての当日券観劇で、観られるかどうかヒヤヒヤでしたが、行ってよかった〜!! 情報ありがとうございます》ひまわりさん 東京では8日(月)まで、その後2月7.8日、大阪のシアタードラマシティでも上演されます。 同じく萩尾作品の舞台化である「訪問者」との同時上演となっています。

いろんな舞台を観るたびに、自分の知っている表現の世界の境界線がゴンゴンと破られていく感じです。 また、オススメの舞台があったら、ぜひ教えてくださいね!》カフェのみなさま

■ぷらすあるふぁ

それでもやっぱり「もし宝塚で上演したら・・」を妄想してしまう私(^^;)。
若手中心のバウ公演で、演出は荻田センセイあたりでどうでしょう? あ、でも主人公のユリスモール(ユーリ)は轟さん系だと思います。なぜなら、南ヨーロッパの血の 混じったエキゾチックな黒髪のドイツ人で、心に影を持った少年だから・・。

→こう書いたら、カフェの方より「轟さんはオスカーだと思います」というご意見が・・。出生時の暗い過去を背負い、ちょっと斜に構えながらも前向きに生きる、学生たちの信望の厚い少年です。オスカーを主人公にした「訪問者」を読んでから、それも良くわかる気がしました。


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