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40番:歌舞伎
女殺油地獄
2001年9月19日 / 歌舞伎座 / 市川染五郎、片岡孝太郎ほか |
■感想
歌舞伎座の「女殺油地獄」、翠真さんのオススメもあり、私も幕見をしてきました。
タイトルだけは聞いたことがあった、近松物の名作。 30分以上前から並んだんですけど、すでに列が出来ていて、結局、幕見席はほぼ満席状態に
なっていました。海外からの旅行者っぽいグループもかなりいたような。
<超簡単あらすじ>
油屋の次男坊、与兵衛(染五郎)は、放蕩の末、親に勘当の仕打ちを受けます。実は親の名前で 大借金をしてしまい、今夜中に返さねばならない与兵衛は、同じ油屋の女房で自分のことを
憎からず思ってくれているお吉(孝太郎)に金の工面をしようと考えます。ところが、そのお吉の 元をかわるがわる訪れる義父と母。 両親は、「勘当した息子とはいえ、このまま追い出すのも忍びない。もし息子が訪ねてきたら
渡してやって欲しい」と、少しばかりのお金をお吉に預けに来たのでした。 戸口の外でこのやりとりを聞いた与兵衛は、改めて親の気持ちを感じ、これは何としても、
借金を今夜中に片をつけねば男がすたると、お吉に懇願しますが、受け入れてもらえません。 思い余った余兵衛は、持っていた脇差でお吉に切りかかり・・・乱闘の中で倒れた店の樽から
油がこぼれ出し、油まみれの無残な殺人事件となってしまうのでした・・。
オーソドックスな歌舞伎の演出は、ちとテンポがゆっくりすぎかなと感じるときもあり。 かつ、せりふの意味がわからず、まるで英語のヒアリングをしているような気分になるときも
ままあったけれど、中盤の親の愛情の場面からはぐぐっと引き込まれ、ラストの油まみれの 大立ち回りは息も切らさぬ迫力。気が付いたらあらもう終わり?という感じでした(^^;)。
市川染五郎演じる河内屋与兵衛は、前評判にもあったけど、まさに「今の時代でもいそうな」 道楽息子。人間誰にでも、どうしようもなく愚かな部分と、愛すべき部分の両方があるのだなという
ことを考えさせられます。
それにしても、しょうもない話ですが、ストーリーがまさにタイトル「女殺油地獄」通りだったことに 驚いてしまいました。 油まみれの殺人事件・・という、身近っぽくて残忍なこの設定を考えついた近松って、やっぱ天才・・。
とにかく、ズルズル滑り、転びながらの、まさに体をはっての立ち回りは本当にすごかった〜!! 芝居とは、肉体を使って見せるものということを改めて感じさせられました。
しかし、舞台上で使われてたのは、あれは水よりも少しドロっとした液体のように思ったのですが、 本当の油を使うと大変だし、いったい何なのでしょうか???
(どなたかご存知の方、教えてくださーい)
■ぷらすあるふぁ
せりふを聞き取っただけだとわからなかったのが、お金にまつわる実感値。
与兵衛が義父が渡そうとするのは300匁、母が渡そうとするのが500匁(計800匁) これに対して、与兵衛の実際の借金は200貫、手形に書いてある金額が何と1000貫!
あとで調べたら、1貫=1000匁だそうです。 計算してみると、両親から渡されたお小遣いが8万円だったのに対し、2000万円の借金を していたってわけですね〜(^^;)。

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